スティーブ・マックィーン Steve Mcqueen

『ブリット』 1968年 ピーター・イエーツ監督

 青いアルプスを背景に一台のバイクが緑なす丘陵を爆走するシーンが印象的な『大脱走』('63年。ジョン・スタージェス監督)が彼の代名詞だろう。また、同時に自分自身を追走するドイツ兵の役も衣装を着替えて演じていたという逸話もある。
 父親の顔も知らない不幸な少年時代、一時は非行に走るがリフォーム・スクールに入り立ち直る。苦労の末、三つの演劇学校を卒業。ポール・ニューマンが主演した『傷だらけの栄光』('56年。ロバート・ワイズ監督)のエキストラ出演で映画デビューを果たし、'58年のテレビ西部劇シリーズ『拳銃無宿』で知名度を上げた。
 文学や演劇に対し強い憧憬を抱き、フォークナーの小説をコミカルに描いて見せたりイプセンのシリアスな劇作にも挑戦したが、真の安らぎは二人の子供たちにこそあった。時に厳しくしかり、時に優しく誉めてくれる絶対的な存在。彼が強く追い求めたものは、実のところ父親の愛情だったのかもしれない。

1930年3月24日 米・インディアナ州生まれ 身長176cm

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