マーロン・ブランド Marlon Brando

『蛇皮の服を着た男』 1960年 リチャード・シェフード監督

 「今となれば信頼できるのはこいつだけだな」と、すり寄る愛犬の頭を愛おしそうに撫でたマーロン・ブランド。「両親は年中酔っぱらっていた」という悲惨な幼年時代から非行に走った少年時代。しかし、女優志願の姉の影響を受けてニューヨークのドラマ・スクールに飛び込んだことによって彼の人生は大きく変わる。20歳そこそこでブロードウェイの舞台に上がり、汚れたジーンズに汗くさいTシャツ姿でハリウッドに乗り込む。ここで彼をスターにしたのはこちらもニューヨークの舞台監督から映画界入りをしていたエリア・カザン監督だった。同監督の『欲望という名の電車』('51年)『革命児サパタ』('52年)と立て続けに主演し、翌'54年の『波止場』でアカデミー主演男優賞を獲得。たちまち映画界の革命児として君臨するが、浮ついたスター生活には馴染めず、パーティを嫌いマスコミを避け頑なに孤高を守り続けた。
 『ゴッドファーザー』('72年。フランシス・フォード・コッポラ監督)で贈られた2度目のオスカーも「ハリウッドは未だにインディアンを差別的に扱っている」と受賞を拒否、白人社会に背を向けた壮絶な生き様で容易に近づき難い異端の人であった。晩年の孤独はいかばかりであったろう。

1924年4月3日 米・ネブラスカ州オマハ生まれ 身長178cm

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