ハンフリー・ボガート Humphrey Bogart

『マルタの鷹』 1941年 ジョン・ヒューストン監督

 その決め台詞と共に彼の代名詞ともなっている『カサブランカ』('43年。マイケル・カーティス監督)の日本公開は'46年6月のこと。戦後初めてみた甘美な“不倫”映画だった。反ナチズムと自由のため女をあきらめる「ボギー」のトレンチ・コート姿が映画史に残る話題となったのも頷ける。
 初期の彼はベティ・デービスが主演した『化石の森』('36年)やジェームズ・キャグニー主演の『汚れた顔の天使』('38年。マイケル・カーティス監督)などの脇役が主だった。太平洋戦争が起こる直前の『マルタの鷹』でブレイク。以後、ジョン・ヒューストン監督とのコンビで『黄金』('48年)、『アフリカの女王』('51年)他5本に主演。特に後者ではアカデミー主演男優賞を受賞するなどボガート映画の最大の魅力となるハードボイルドでスタイリッシュな「男の美学」と称されるイメージを定着させた。
 出自はニューヨークの裕福な外科医の子で英国の故・ダイアナ皇太子妃の遠縁にあたる。エリート・コースを捨てて演劇界に入ったのは30代も後半になってであるから当時でも遅咲きだったと言えよう。
 ウディ・アレンが脚本・主演した『ボギー!俺も男だ』('72年。ハーバート・ロス監督)で人気が再燃。私生活でも同監督の『脱出』('45年)で共演したローレン・バコールと四度の結婚を果たして話題になった。

1899年1月23日 米・ニューヨーク生まれ 身長177cm

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