ジャン・ポール・ベルモンド Jean-Paul Belmondo

『勝手にしやがれ』 1959年 ジャン・リュック・ゴダール監督

 美貌と感性の演技という評判の前者に対し、ボクシング経験からつぶれた鼻とコンセルヴァトワール出身の理論演技派と言った具合に、何かにつけてアラン・ドロンとは比較・対照された。しかも、ベルモンド個人としてはもちろん、「ヌーベル・バーグ」の代表作ともなったジャン・リュック・ゴダール監督の『勝手にしやがれ』は『太陽がいっぱい』を新聞の三面記事にしたような内容。欲しいものはその場でもぎ取る、その結果がどうなろうと決して後悔はしまいという、ゴダールの社会観は『気狂いピエロ』('65年)にも共通して流れていた。しかし、それら作品自体の評価は、当時衰退していく欧州文化の負い目を感じさせ、暗いイメージがついて回ったことが評価が分かれた原因かもしれない。
 彫刻家と画家を両親に持つインテリ中産階級の家庭に育った。俳優を志し、舞台経験をもってから'57年に銀幕デビュー。『二重の鍵』('59年。クロード・シャブロル監督)、『雨のしのび逢い』('60年。ピーター・ブルック監督)や『ふたりの女』('61年。ヴィットリオ・デ・シーカ監督)などのドラマで活躍の後アクションに転じ、『大盗賊』('62年。フィリップ・ド・ブロカ監督)や『いぬ』('63年。ジャン・ピエール・メルビル監督)、さらにフィリップ・ド・ブロカ監督とは『リオの男』('64年)や『カトマンズの男』('65年)といった一連の『〜の男』シリーズをクリーン・ヒットさせ、娯楽作品としても上々の評価を得ていた。

1933年4月9日 仏・パリ近郊ヌーイ生まれ 身長181cm

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