2010年度市予算編成にあたっての要望書  2010.11.29

はじめに

 

 日本共産党宇都宮市議員団がこの間行ってきた市民アンケートによると、現在のくらしについて「悪くなった」との回答が56%、良くなったとの回答は1%にすぎません。

 また、「あなたはくらしについて不安を感じますか」の設問には93%が「不安を感じる」と回答しています。

 不安の内容は、病気、医療、介護、増税、収入減と失業、リストラなど多岐に渡っています。

 この背景には、長年の自民党流政治の行き詰まりと「構造改革」の名による新自由主義の経済政策が住民の福祉と暮らしを破壊し、地域経済の担い手である中小企業、地場産業、農林漁業に深刻な打撃を与え、地域間格差を拡大、地域経済の衰退を加速させていることがあります。

 またそうした事態のもとで、自治体が住民の福祉とくらしを守る仕事を果たさなければならないにもかかわらず、この間進められた「地方分権改革」が自治体のまともな機能を破壊しつつあることにあります。

 加えて、新年度は民主党政権の「地域主権改革」で国の社会保障などの最低保障責任を解体し、自治体の機能と役割をさらに弱めようとしています。

 日本共産党宇都宮市議員団は、こうした市民のくらしと福祉、地域経済と地方自治の危機に際し、佐藤市長に対して、憲法と地方自治法の精神に立ち、住民のくらしを守る自治体本来の役割をいかんなく発揮することを求め、10分野 46項目の予算化要望をいたします。

 市民から寄せられた切実な願いがたくさん詰まっております。市長及び関係部局は予算編成や市政運営に速やかな反映を求めます。


2011年度予算に対する重点要望

 

【T】長引く景気低迷から雇用・営業・暮らしを守り、地域経済を振興する施 

   策の実行を

 

1.雇用対策とりわけ若者の雇用確保に全力を挙げること。

2.中小企業振興条例の制定を急ぐこと。

3.公契約条例の制定を急ぐこと。

4.住宅リフォーム助成制度を始めること。

5.小規模工事等契約希望者登録制度の拡充に努めること。              

6.商店街への多様な支援を強化すること。(街路灯設置・電気料助成・空き店舗

 対策・プレミアム商品券など)

 

【U】水と緑の豊かな自然を生かし、地球温暖化対策に真剣に取り組み、環境

   を守る

 

1.産業廃棄物中間処理施設セルクリーンセンターは建設を認めないこと。

2.再生可能な自然エネルギーの導入促進を積極的に行うこと。

3.民有地も含めて里山保全に力を入れること。市内中心部の緑の創出に努めるこ

 と。

4.節水型都市づくりに本気で取り組むこと。

5.必要のない湯西川ダム建設への参画は取りやめること。

 

【V】医療福祉を充実し、市民生活の土台を築く 

                 

1.地域包括支援センターは市直営とし機能を拡充すること。

2.介護保険制度は、サービスの必要なすべての人が利用できるよう改善すること。

 特養ホームの大幅増設、公平な認定、保険料・利用料の軽減措置の拡充をす

 すめること。国の制度見直しに際し、改悪を許さない意見をあげること。

3.高齢者の孤立化・孤独死を防ぐ対策の強化を急ぐこと。北九州市の福祉サービ

 ス等をコーディネイトする「見守りネットワーク担当係長」のような担当者

 を地域に配置すること。

4.高齢者専用バスカード購入助成事業の拡充すること。70歳以上には無料パス

 制度をつくること。

5.国民健康保険について、高すぎる国保税を引き下げること。資格証明書の発行

 はやめること。医療費の一部負担金減額を適切に行うこと。

 

6.憲法25条に基づく生活保護行政に徹すること。

7.生活困窮者や一人暮らしなどの高齢者に対する熱中症対策を具体的に進め

 ること。

 

【W】真の子育て日本一をめざして

 

1.地域主権の名のもとに保育所設置最低基準をなし崩しにする国の動きには強

 く反対すること。

2.待機児童「ゼロ」に向けて保育所増設を前倒しで行うこと。これ以上の民営化

 はやめ、保育の質の維持向上をはかること。

3.子育てサロンを全保育所(公立・私立)に設置すること。

4.子ども医療費無料化制度を中学3年生まで拡充すること。

5.「子どもの家」及び「留守家庭児童会」は、詰め込みはやめ、適正規模での

 運営ができるよう拡充すること。

 

【X】女性の権利を守り、男女平等をすすめる

 

1.子宮頸がん予防ワクチンは、自己負担なしで希望する人全員が受けられるよう

 にすること。

2.配偶者暴力支援センターの機能を充実・強化し、DV被害者への支援を強化す

 ること。また、デートDVを防止する対策を推進すること。

 

【Y】子どもたちの健やかな成長を保障する学校教育を

 

1.教職員が、じっくりと子どもたちと向き合って指導できる学校づくりを行うこ

 と。

2.小中一貫教育の導入については、それぞれの学校の実情に合わせ時期や形式に

 とらわれず柔軟に対応すること。

3.指導助手、学校図書館司書は早急に正規雇用とすること。

4.学校耐震化を前倒しで進めること。

 

【Z】大型公共事業を大胆に見直し住民密着型に転換すること

 

1.宇都宮駅東口整備は、大規模箱モノ建設は止め、緑の公園「ミヤ・セントラル

 パーク構想」を推進すること。

2.新交通システムLRT導入計画は中止すること。

3.ゼネコンばかりがもうかる大型公共事業よりも、身近な生活道路の整備、不足

 している特養ホーム、保育所などの福祉施設の建設など住民に身近な公共事

 業優先に行うことが、費用対効果が大きいことを市の行政政策に位置づける

 こと。

4.デマンドバス、乗り合いタクシー、循環バスなど地域にあった公共交通の整備

 を交通権の保障の立場から全市、同時多発的に事業実施を急ぐこと。

5.再開発・土地区画整理事業は住民合意・事業目的を明らかにし、長期的視野で

 取り組み、急がぬこと。

 

【[】農業を守り発展させるために

 

1.TPP参加によって食料自給率は14%に激減、農業生産は4,1兆円の減、雇

 用は340万人減、国内総生産は7,9兆円の減と農業も地域も生活も壊滅的な

 打撃を受けることになる。国に対し食料・雇用を犠牲にするTPP参加はし

 ないように強く求めること。

2.農協や生産者団体と連携して、農産加工所及び中規模程度の生産直売所の設置

 を進めること。

3.国における米の価格保証制度では、再生産はできない。再生産可能な保障をす

 ること。

 

【\】市民の平和と安心・安全を守る宇都宮を

 

1.宇都宮の自衛隊基地が、今や危険な第1級の戦闘部隊配備基地に変貌してきた。

 とりわけ憲法違反の海外派兵専門部隊「中央即応連隊」の海外での活動は宇

 都宮市民に対するテロの危険性を誘発する。現在派遣されているジブチから

 の撤収と部隊の解散を国に求めること。

2.自衛隊北駐屯地の航空学校、ヘリ戦闘旅団による騒音被害で住民の我慢も限界

 に達している。市民の安心・安全・快適な暮らしと両立しない。基地の撤去・

 移転を求めること。当面、早朝・夜間、休日飛行と、とりわけ危険な編隊飛

 行の中止を求めること。

3.自衛隊のヘリ騒音対策は、うるささ指数だけではなく、実態を直視した市独自

 の騒音対策を進めること。防音工事補助地域の拡大を国に求めること。

4.都市型集中豪雨災害など、最近の異常気象による災害に備える体制を急いで整

 えること。とりわけ、高齢者・身体障害者、一人暮らし世帯など要援護者の

 避難誘導体制を日常的に確立すること。

5.マンション対策について、分譲マンションに暮らす市民が増えています。マン

 ション居住をより快適なものとして発展させることは、まちづくりや市民生

 活の向上にとって重要なものとなっています。ついては@建替えにあたり、

 高額な費用に耐えられない居住者への支援A建物の長命化への支援B公共設

 備部分の負担の軽減C分譲時の消費者保護策定をすすめること。

 

【]】市民本位の民主的・公正・清潔な行政運営を

 

1.行革の名による、市民サービスの切り捨てにつながる、行き過ぎた職員の

 削減はやめること。専門職の雇用を増やすこと。

2.地域住民の意思が民主的に反映される地域自治区制度の確立にむけ取り組む

 こと。

3.各種委員会、審議会の公募委員の割合を飛躍的に拡大すること。

4.監視カメラの設置、運用に関するルール及び規制を、人権擁護と個人情報

 保護の立場から確立すること。

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