「路傍の石」で知られる山本有三が生まれた栃木市は、栃木の県庁所在地でした。 江戸の頃より利根川を介してこの地(栃木市)へは、塩、油、鮮魚類などが登り荷物として運ばれ、江戸への船には、材木、米、野菜、織物などを積み、ここが交易の拠点となっていました。 現在遺されている土蔵群や巴波川(うづまがわ)沿いの白壁土蔵や黒塀に当時の回漕問屋であった豪商の姿が垣間見えます。
巴波川の鯉
舟に乗ってしばらくすると、船べりに鯉がよってきます。 船頭さんが餌をぐるりに蒔き始めると取り合いになり、元気な鯉の乱舞がみられます。
裏通りにある銭湯「金魚湯」 建物もなかなか風情があります。 銭湯ファンならずとも、汗を流してみたくなる銭湯です。 創業が古いように思いますが、レトロ感たっぷりの銭湯です。
蔵の街栃木には見どころが沢山ありますが、裏通り、路地にも別の魅力があります。 京都の家並みとはちょっと違いますけど両側の店先には、日本の原風景がまだまだ残っています。
大通りのような賑わいこそありませんが、そこはかとなく懐かしさを感じる光景、店先をのぞき込み 挨拶を交わしながら買い物をすると、なにやら余裕すら感じる異空間です。
左の写真は 蔵の街とちぎの紹介で、必ずお目にかかる風景です。棹をさして進む小舟に乗れば、顔に当たる川風もさわやか。 舟の中から座しての視線は、違った風景に見えてきます。
前方にみえるのは幸来橋です。船中、船頭さんの説明に聞き入りながら ゆったりと川面を眺めるのも、たまにはいいかもしれません。
舟から見上げる黒塀
川の両側(綱手道と呼ばれた所)が散策路になっていて、見知らぬ人も舟に向かって手を振ってくれました。
ミツワ通り共栄会のこの雰囲気がいいです。両側の店を見ながら歩くと、なんとも落ち着くいい感じです。 普段の生活感が滲み出てちょっと買い物したくなるムード。 見て歩くとお店の看板もすごくいい味してます。
県庁堀 わずかに残るのみで、むしろ、この建物の方がメインのように感じます。
建物は大正時代に建てられて市役所別館となっています。周囲の堀は、もっと幅のある堀であったようです。
路地裏巡りは大通りとは違った光景がふんだんにあります。八百屋さん、時計屋さん、床屋さん、みな暮らしに密着したお店です。 小京都と言われる、たたずまいはこの路地の中にあるといえます。
〈県外から来られた方へ〉 栃木駅から循環バス100円(乗り放題1日乗車券200円)が出ています。 又、市営駐車場には案内パンフレットが置いてあり、見所は、岡田記念館・山本有三記念館・山車会館・横山郷土館・あだち好古館・蔵の街観光館・塚田歴史伝説館などほぼ大通りに面しています。
街おこしパンフレットにある有名どころも、蔵の街観光の顔ですが、すこし時間の有る方には 大通りから 裏通りに入って頂き 路地裏のゆったり散策をおすすめします。 お店の人とことばを交わしながらの散策もまたよし、 栃木の人情にもふれあう事ができます。 ことさらに飾り立てることもない、ありのままの「蔵の街栃木」の隠れた魅力のひとつにもなっていると思います。
萩、津和野と同様 関東の栃木市も、詩情溢れる大人の散策路としてふさわしいところです。
多気不動尊
路地裏の魅力
ゆったりと見てまわる
所在地: 栃木県栃木市