私たちは自分の足の力で辿り着く源流で遊ばせて貰っています。汗を流し一歩一歩、時にはそのあまりの辛さに悪態をつきながらも大自然を満喫するために歩きます。

 ある日、丁度そんな思いで辿り着いた八久和川源流部出谷川で立ち木から無残に垂れ下がったブルーシートを目にしました。幕営時の天幕に使用されていたのは紛れも無いでしょう。使用した人物なりグループなりの姿は当然もうそこにはありません。目を転じると木の陰にきちんと畳まれたブルーシートと何故か空のガスボンベがありました。露営後に誰かが置いて行った物でしょう。

 前者は廃棄物、そして後者はデポと呼ばれる次回使用目的物です。

 私から見れば両方ともがゴミです。自分の土地ならまだしも公共の場に私物を置いておく事など街中では考えられない自己中心的な我ままでしょう。それこそ汗を流して辛い山道を越えて行くような場所に「次回」などという保障はありません。

 こんな光景は源流でイワナを釣るみなさんなら一度は目にしていると思います。
 
 私たちはそんな状態を長い間何処にでもある見慣れた光景として苦々しくは思いながらも悪態をつき横目で一瞥をくれて通り過ぎていました。それでも中には事の重大さに逸早く気付き仲間たちに声を掛けて清掃釣行などをされた釣りクラブもありましたし、私も一度だけそれに参加する機会に恵まれましたが、その時は運悪く悪天候の為に入渓が出来ずに終わってしまいました。でも、そんな自然を愛する人たちに囲まれて過ごした一夜が私に正常な意識を取り戻させてくれたのでした。みんな自然を愛する熱い心を持った良い人たちでした。

 ゴミを捨てない事は勿論、ゴミを見たらそれを処分すること。目の前に居る筈も無い何処の誰かも判らないゴミを投棄した人を相手に抗議していても現実は何も変わらないのです。「ゴミを捨てるな」「持ち込んだ物は持ち帰れ」と言ったところでゴミは其処にあるのです。
 確かに馬鹿らしいし腹も立ちます。しかし最終的にゴミが消える事は自分たちがそこで気持ち良く過ごせる事でもあるのです。だから他人の尻拭いではなく自分のためなのだと思うようになりました。

 
 そんな事を考えていたところに決定的な事を目にしてしまいました。月山・朝日の山々を管理する人々が立ち上げているホームページのトップページに
「*出谷川情報 釣り屋さんへマナーが悪いと規制がかかりますよ。 ゴミは公園管理人が持ち帰りました。」と記載されてしまったのです。それこそ私が目にして来た露営地の事を指しているのでした。

 自然を愛する人々は私たち釣り屋ばかりでなく登山者もいれば沢屋も山菜採りもキノコ採りもいます。そんな人たちに「釣り屋は川を汚す」と言われてしまったのです。「そんなことは無い、私たちは綺麗に使っているのですよ」と言ったところで現実にはゴミが山のようにある。「川を汚すのは釣り屋だけでは無いでしょう」と反論したところで心の隅には「たぶん釣り屋だろうな」という残念な思いがあります。

 一人一人は微力でもみんながその気になったらどうだろう、ゴミは減らないだろうか?

 私などが言い出す前に既に行動されている方々が多いと思います。「お前に言われなくともそんなことは前からやっているよ」と言ったところでしょうが、私はそれらみなさま個々の行動を横に繋げて行く事を目的としました。一人よりも二人、二人よりも団体で源流のゴミをやっつけてやろうという意識付けをお願いしたいと思いました。

 私は一源流釣り屋ですから先輩たちがしたような大きな清掃釣行などは企画出来ませんが一緒にやってくれる仲間はいます。そしてたぶん多くの釣り屋のみなさんも私と同じで仲間がおられる事でしょう。みんなが一人一人、またそれぞれのグループが目指す源流は違います。その行った先々でみんなが同じ意識を持ってそれぞれ一つのゴミを持ち帰って来たとしたら・・・

 そしてそれを自慢する場所を作ったら面白いかも知れない。それは見る目によっては不謹慎かも知れないけれどお互いの苦労を褒め励まし合い、多少の洒落を含み楽しみながらやる方がこの活動が長く続くのではないかと考えました。

 それぞれ個々で、それぞれの行動範囲で、それぞれの都合で・・・横の繋がりを広めて行く

みんなに共通するのはゴミを渓に放置しないという「釣り屋の常識」の意識付けと共有する一つの掲示板です。

一人でも一グループでも多くのご参加ご協力お願い致します。
(掲示板投稿時に明記された団体名、個人名は参加協力リストに加えさせて戴きます。)