等高線


等高線とは
等高線とは読んでそのまま「等しい高さを結んだ線」で中学校の地理の授業以来地図上では馴染みのあるものです。
この線の役割は平面である地図上で高さを表すためで、これから簡単に絵で説明します。

左の上の絵の様な等高線が地図上に有ったとします。その部分だけを抜き取った絵だと思っ
下さい。

解りやすいように山頂を通る直線を引きます。(赤線)
この線と交差する地点の等高線をそれぞれの高さに対応する高度表に真っ直ぐに下ろして来ます。(下図)

表に示された地点を線で結んで行くと赤線で切った状態の山の断面図が出来上がります。
即ち、上から見る平面的な山の絵(上図)が等高線を読み取る事で形状(下図)を知る事が出来る訳です。

等高線は1:25000地形図では10m毎にひかれ50m間隔で太線が引かれています。登山地図のような1:50000地形図ですと等高線の間隔は20m毎になります。そしてその間隔が狭ければ狭いほど傾斜がキツいということになります。
現在自分がいる地点の標高が知りたい場合は、この等高線を読み取ることで知る事が出来るのです。

さて、地図上から等高線で読み取れるのは高度だけではありません。そこのところを説明して行きます。
凸凹を知る
地形図の等高線は単純な円や楕円ではなく平面上を凸凹を描きながら引かれています。それは何を表現しているのでしょうか?

すでにご存じの事でしょうが等高線の凸凹は「尾根」と「谷」を表しています。

「尾根」と「谷」

その二つは山そのものの作りを表現している事に他なりません。山には頂上が有りそこから裾野へと広がります。その表面を雨が侵食して削り落とした部分が「谷」となり、残った部分が「尾根」になるわけです。砂山を作り、その頭にジョウロで水をかけると幾筋もの水の流れが出来ると思います。この出来た筋が「谷」で、削れなかった部分が「尾根」です。

さて、地形図で「尾根」と「谷」はどのように表現されているのでしょうか?

地形図の等高線では「尾根」はピークから見て外に膨らんで描かれ、「谷」は逆に尾根に向かって内側に切れ込んで描かれています。

また、等高線が丸く閉じられている部分、多くは単独で標高が記入されている部分があります。これは「ピーク」を示します。「ピーク」と言うのは尾根上の一番高い部分の事です。

これを踏まえて「尾根」と「谷」を探してみましょう。
「尾根」と「谷」
地形図にあらかじめ記載されている水色の線があります。これは「水線」で川や沢を表しています。

ここで言うと「b」「c」「a」が水線です。

周りにいくつかのピークが有りますからどちらの方向に流れているのか判りますよね?ピークが周辺では一番高いのですからピークから外に外に標高は下がって行きます。ですから「b」「c」は地形図の中央方向が源頭で上方向に流れているのが判ります。そしてこれらの水線と地形図下部の「a川」との間には尾根がある事も判りますね。

尾根はピークから発生しますからあらかじめ標高記載のあるピーク、例えば左部分の等高線が丸く閉じられた1010mのピークに今回は目を付けました。

これと右部分の891mピークを結ぶ尾根を探します。この尾根が「a」と「b」「c」を隔てている尾根になります。

「E」から「F]方向に等高線が膨らんで尾根を作っています。途中にあるピークから中央のピークに延びる尾根があります。これを延長して行くと「B」〜「G」の尾根が判ります。この「B」〜「G」が1010mと891mを結ぶ尾根です。
この尾根には「C」〜「D」という尾根が交差しています。
さて次に「谷」を探してみましょう。既にある水線に目を付けて周囲から探して行くと簡単に見つかります。

地形図では川幅1.5m以上の流れを水色の線で表していますが、実際にはそう正確ではありません。川の水量というものは雨の有無で水量が変わりますから、実際では1.5m以上の幅が有るのに記載されていなかったり、もっと細い流れなのに記載されていたりということがあります。ですから「b」や「c」も降雨量によってはもっと尾根に近いところでも水が流れていると想像して下さい。

さて、下の「a」に流れ込む支流を探してみましょう。

「谷」を表す等高線は尾根方向に切れ込んでいると前に言いました。尾根「B」〜「G」に切れ込むように描かれている等高線がいくつも見られます。その中で一番大きくて長いのが「A」の切れ込みですから青線で水線を入れます。

「a」から「A」を探したように「a」にもいくつもの支流があります。「a」を川の本流とするならば「A]が支流となり、「A」から派生する水線が「沢」となるわけです。まあ実際には川の規模からここでは単線の水線ですから「A]は「沢」で「A」から派生する支流は「枝沢」と表現するのが普通です。
尾根と谷は対照的
右に下手な絵を描いてみましたが「葉っぱ」だと思って下さい。

絵の上方向をピークだとして見て貰いたいのですが、左と右の絵は同じ絵を上下反対にしてあるだけです。そしてそこに描かれている葉脈が「尾根」と「谷」を表しています。

左側の絵は「尾根」ですが、「尾根」はピークから派生して下方向に枝を広げて行きます。真ん中に真っ直ぐ降りている葉脈を「主尾根」としたならば、左右に分かれているのが「支尾根」と言う事になります。「支尾根」はまたその先で分かれたりもします。

右の絵は「谷」ですが、ピークの方向から真っ直ぐ一本引かれているのが本流です。本流が下方に流れていると左右から枝沢が集まって来る形になります。

即ち「尾根」と「谷」は全く対照的であるということが判ります。

「道に迷ったら尾根に上がれ」と言われますが、それは道理でもあります。まず高い所に上がればヘリコプターなど上空から発見されやすくなります。でもそれ以前に尾根へ尾根へと上がって行けば行きつく所は一つピークです。それを逆に下へ下へと下れば幾つにも別れた支尾根に迷い込んで行く事になるわけです。

「谷」も同じです。

上流から下流へと向かう場合は自分がどの枝沢にいたとしても、下る限り本流に出られます。ですが逆に下流から上流へと向かう場合には次から次に枝沢が現れて進む方向を迷わせます。沢登りなどで稜線を目指す場合、進むべき枝沢を間違えるととんでもない場所に出てしまうという事を知らなければなりません。

さて、何となく地形図に凸凹を感じて貰えるようになったでしょうか?

自分でも書いていて訳が判らなくなったりしてしまうところもありますが、自分も勉強しながらのページですから、そこのところはお許しください。
尾根