ベーコン



  
   私の燻製作りのきっかけは、那須に旅行したとき買ってきた手作りベーコン。これがとても美味し 
  く、市販のベーコンとは全く違う味に驚いたことです。 しかし、値段も高い!それで、自分にもできな
  いかな・・・? と思ったのです。

   燻製を趣味にしている人なら必ず作る基本のベーコン。初めのころは、生っぽかったり、やたら煙
  臭く色も黒ずんだり、失敗もありました。でも、最近は写真のように、いい感じにできるようになりまし
  た。 市販品より薫が良く、いいダシが出るので、スープ・煮物等いろんな料理に使えます。冷蔵庫に
  欠かせない食材ですね。(冷凍保存も可能です。)




《 作り方 》 

1 肉の下処理



   肉はできるだけ新鮮なものを買いましょう。2週間以上熟成させるのですから・・・。また、肉は
   幅広のものがお奨めです。

   ※ スモークの時は、肉の切断面が上になるように吊るします。(肉の繊維が上下方向になりま
     す。) 重さにもよると思いますが、これを間違えると、吊るした状態で肉が伸びて、かっこ悪く
     なるのと、薄くスライスしづらくなるからです。

   あばら骨を抜いた周りの余分な筋は食感が悪くなるので取り除きます。余分な脂も・・・。



   塩とスパイスが良く滲みこむように、肉の表裏にまんべんなく肉刺しをおこないます。
   私は肉刺し器を使ってますが、フォークや金串などでもいいと思います。

2 塩漬け



   塩漬けは乾塩法でおこないます。熟成期間は冷蔵庫で2〜3週間。長い方が美味いです。ただし、
   雑菌の進入には万全の注意が必要です。

    《豚ばら肉1kg》

     粗塩35g、三温糖15g、黒胡椒4g、オールシーズニング6g をよく混ぜて肉にすり込み、
     ビニール袋(2重)に入れます。玉ねぎ1/4、にんにく大さじ1、日本酒約30ccを入れ
     できるだけ空気を抜いて口を縛ります。(日本酒は好みです。) 
     熟成期間中、1日1回は揉んでひっくり返して・・・を繰り返します。



   写真は2週間漬け込んだものです。玉ねぎなんか、ほとんど溶けてます。肉は1週間熟成さ
   せたものより、明らかに柔らかくなってて、脂身は弾力が少なく、プヨプヨしてます。
   仕上がりも明らかに1週間熟成したものとは違います。やや酸味が加わり、いかにも熟成って
   感じの深い味になります。また、肉の繊維も少し柔らかくなるようです。

   ※ オールシーズニング

         

       これ一本で、食塩、パプリカ、チリペパー、オニオン、コショー、ガーリック、セロリ、ナツメグ、
       コリアンダー、クミン、カルダモン、クローブetc、11種類のスパイス類が入ってて、色々
       揃える必要がないんで便利です。



***** 簡単塩抜きの漬け込み (最近はこればっか・・・) *****

    《豚ばら肉1kg》

     粗塩20〜22g(2.2%)、三温糖12g、黒胡椒3g、オールシーズニング3g をよく混ぜて肉に
     すり込み、ビニール袋(2重)に入れます。玉ねぎ1/4、にんにく大さじ1、日本酒約30cc
     を入れ、できるだけ空気を抜いて口を縛ります。 
     熟成期間中、1日1回は揉んでひっくり返して・・・を繰り返します。



    これが熟成終了後に袋から取り出して表面を洗い、水分を拭き取った肉です。ブヨブヨ
    した感じは全く無いですね!
    塩抜きが簡単なんで、作るのが楽チンなだけでなく肉の食感も良いです。特に焼いた時
    にはボソボソ感がありません。
    ただし、包丁やまな板、手をアルコール消毒するなど、衛生管理は万全に!



***** 脱気しての漬け込み *****



     フードセーバーで脱気して熟成させると、肉の色がきれいに仕上がります。塩抜きはしません。



     塩にも僅かながら発色作用はあるのですが(精製塩はダメですが・・・)、2週間も漬け
    込むと、さすがに色が黒ずんできます。発色剤(亜硝酸塩etc)は使いたくないし・・・ とい
    うことで考えついたのがこの方法。
     肉が初めて酸素に触れた時の新鮮な色が保存されるようです (^^♪ 

    《豚ばら肉1kg》

     粗塩20〜22g(2.2%)、三温糖10g、黒胡椒2g、オールスパイス4g をよく混ぜて肉に
     すり込み、専用の袋に玉ねぎ1/3のスライスといっしょに入れて脱気します。
     にんにくが入らないので、やや薄味の仕上がりですがですが、万人向けの味?



3 塩抜き



   一般に、参考書には「流水で」とありますが、私は、表面のスパイスや玉ねぎなどを洗い流し、
   綺麗に洗った洗い桶に溜めた水で軽く(肉の形を整える程度)揉み洗いし、さらに1時間に1回
   くらい水を換えながら約3時間塩抜きしてます。節水になりますし、これでも塩加減は均一にな
   りますよ。


   ※ 簡単塩抜き法でで漬け込んだ場合の塩抜き

   @ 洗い桶に水をたっぷり張ってお肉を投入し、表面の玉ねぎなんかをさっと洗い流す。
   A 流水でお肉を撫でるように、表面の胡椒が無くなるまでしっかりと洗い流す(2〜3分くらい)。
   B きれいなお水にもう一度浸け、お肉に浸みこんだ浸け汁を揉むようにして出す。
     (ここで塩加減の調整)
   C キッチンペーパーで丁寧に水分を切る (ペーパーはケチっちだめよ)!
   D 魔法のピチットシートで8時間以上冷蔵庫で風乾


4 風乾

   この工程は面倒ですが、しっかりとおこないます。手を抜くと、ふやけた水っぽいベーコンになっ
   てしまいます。中が水っぽいと、煙も浸透せず、美味しくありません。



   まず、脱水です。キッチンペーパーを敷き、肉を置き、さらにペーパーをかぶせ、形が崩れない
   程度に上から押さえつけます。肉をひっくり返し、水気が出てこないようになるまで、何度も繰り
   返 します。肉はまだだら〜んとしてます。



   次に、風乾です。通常の風乾は、日陰、外気温20度以下で、8時間くらい行います。
   私は、ピチット・シートを使ってます。冷蔵庫で約8時間(一晩)です。通常の風乾だと、気温や
   風の状況で乾燥具合が変化し、仕上がりがばらつきますが、これを使うと常に均一の脱水が
   できます。また、これは気温が高い夏場でも使えますし、ハエやカラス等の風乾の天敵を心配
   する必要もなく、衛生的です。



   風乾を終え、蘇ったお肉です。プヨプヨした感じがなくなり、表面がさらっとして、引き締まりました。



   切ってみると、断面はこんな感じ。塩抜きの際の水分がしっかりと抜けてます。生の肉よりやや
   水分が少ないくらいです。

5 温熱乾燥



   肉にフックか串を刺し、スモーカーに入れます。(この時、できれば肉の切断面が上になるように
   します。)
   スモーカーの温度を55℃に設定し、1時間から1時間半くらい、煙をかけずに乾燥させます。
   この時、スモーカーの煙抜きは全開にし、できるだけ空気を循環させ、スモーカー内の水蒸気を
   抜くようにします。写真のように、ちょっと色付くくらいまで煙は我慢します。

    ※ 私は直径3mmのステンレス製の串を使ってます。洗うのがとっても楽ですよ(*^^)v

6 燻煙



   煙抜きを半開、温度を65℃に設定し、色付き具合を見ながら、約3時間ほど燻煙します。
   私は、大さじ3杯のチップ(ヒッコ リー)を40分に一度くらい入れます。熱源は電熱器、
   サーモスタットを使用してます。
   肉は温度が上がるとふっくらした感じになってきます。燻煙後半は煙抜きを全開にし、水分を
   抜きつつ燻煙します。
   いい色になる少し手前で煙はストップ!色着きは80%ぐらいで十分。燻煙を止めた後の温熱
   乾燥でも色付きます。
  
    ※ 煙をかけすぎると後で黒っぽくなってしまいますし、味もくどい・・・ (-.-)

7 温熱乾燥

   煙抜きを全開にし、スモーカーの温度を70〜75℃に上げて約2時間ほど温熱乾燥します。
   (時間と温度は肉の大きさや厚さで調整しましょう)
   これで肉はしっかりと内部まで殺菌され、また余分な脂も落ちて身の引き締まったベーコンにな
   ります。(詳しくは、詳しくは下の「殺菌と肉の中心温度について」 を参照下さい)



   
    《 殺菌と肉の中心温度について 》

     いつも作るベーコンですが、肉の中心温度を計測してみました。
     というのも、私はロースハムを作る時、ある文献に載ってる 「食品衛生法上、牛乳の殺菌は
     62.8℃、殺菌時間30分・・・」 というのを採用して、中心温度を測りながらボイルするんで
     すが、ベーコンではどうなってんだろう? と思ったからです。
     ハムはこれでしっかり火が通ってますし、これをクリアしていれば、そのまま食べてもOK・・・
     というより、生っぽくならないし、何より安心して保存できますよね。



     風乾後(左): ピチット・シートを使い、冷蔵庫で一晩置きました。中心温度は約5℃です。
     温熱乾燥後(右): 50度〜55℃、1時間30分の温熱乾燥で、中心温度は約35℃まで上昇。



     1時間30分後(左): 中心温度は約50℃。いい色が着いてきました。
     2時間30分後(右): 中心温度は約55℃。肉がだんだん締まり始める頃。



     3時間後: 65℃で3時間燻煙しましたが、中心温度は55℃以上には上がりません。
            そこで、温度を70〜75℃に上げ、あとは温熱乾燥。
     4時間後: やっと中心温度は61℃になりましたが、まだ規定の62.8℃には達しないので、
            ここから75℃をキープ。油が滴ってきました。
     4時間30分後: やっと中心温度が64℃になってましたので、ここから30分ほど我慢。
            結局5時間くらいかかりました。

     ※ 実験の詳細は ⇒ こちら

8 保存



   真空パックの器材を使って冷凍保存すれば、2ヶ月以上保存可能です。ちょっと値段が高いの
   が難点ですが、他の燻製にも使えますからお勧めです。

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ベーコンとゴーヤの炒め物



    ベーコンとゴーヤの炒め物です。ベーコンをしっかり炒め、出てきた油でさらにゴーヤを炒め
    ます。(お好みで白だし少々)
    燻製の香りと塩味がゴーヤの苦味に良く合って、食欲 (酒欲も・・・)が出ます (^^)v

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ベーコンと玉ねぎの手作りパン



    ベーコン・オニオンパンです。 焼きたてをサクッと・・・ ベーコンとたまねぎの甘い香りが漂い
    ます。冷めてもウンマイ! 何もつけなくても食べられるので、ついついつまみ食い・・・ (*^^)v

    ホーム・ベーカリーがあれば、簡単に作ることができます。



    ベーコンと玉ねぎを細かく切って、ホーム・ベーカリーにポンと放り込んで、焼き上がるのを
    待つだけです。(入れるタイミングはホーム・ベーカリーの説明書をお読みください。)
    
    手作りパンというのはおこがましいですが、市販のベーコンでは絶対にまね出来ない香りが
    楽しめますよ (*^^)v

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